
「私は甘い物をさけて其代りにラッキーをすひます」
新聞記者であり小説「レノ」の著者
コーネリアス ヴンダービルト氏『私の好きなラッキーには本當の味があり、日常事務の為めに緊張した頭脳を慰安して呉れます。同時にラッキーは私が従来喫った何れの煙草よりも咽喉を害せない事を発見致ました』
運動家は何れもキチンとした體格が必要でありますが、實業家とても同様です。ですから私は甘い物をさけて、其代りにラッキーを喫ひます
ラッキーを喫ふ事に依って煙草の本當の味風を味わひ同時に脂肪過多の為めに肥り過ぎる様な心配が無くなりますコーネリアス・ヴァンダービルト
近代の常識。—體を肥満さす甘い物の代りにラッキーを喫む事。—これは誰もが實行してゐる事なのです。男は健康を保ち、活力を増進し、婦人は瘦型を保ってスタイルが良くなります。ラッキーストライキは最良の煙草です。體を肥やす甘い物を調和さす為めに最も巧妙に混合してトーストしてあります
トーストする事に依って煙草の不純な部分を除外してしまひます。ですから、二萬六百七十九人の醫師がラッキーは他の煙草よりも害が少ない事を證明してゐます。それが為に世の多くの人達がラッキーを喫む事は良い事だと申します。
斯界の権威者は煙草に熱を加へることに依って煙草の製造法に多大なる進歩を来たしシガレットの需要に増加を来たしたと云ってゐる實際一九二八年度に於けるラッキー販賣増加率は断然他區の追従を許さない。此事實は我がラッキーが如何に品質の優良なるかを一般社會から認められた確證と自信して居ります“It’s toasted”
咽喉を害せず 一咳も出ません毎土曜日ナショナル放送局からラッキーストライキ音楽隊が『ブロードウェーをしてブロードウェーたらしめた曲』と題する樂の音放送を致ます
甘い物の代りにラッキーをのみなさい
1929, The American Tobacco Co., Manufacturers
★甘い物より煙草の方が断然悪とされる現代からすると、甘い物の代わりに煙草を吸おうという売り文句は新鮮。
★今は「ラッキーストライク」だが、「ストライキ」と表記されている。
Wikipediaにも、「第二次世界大戦以前から日本国内でも売られており、「ラッキー・ストライキ」と発音されていた。」とある。
★風味のことを昔は「味風」って言ってたのかな。
★「自信して居ります」:「自信する」という動詞形も一般的だったのかな。
★「ヴンダービルト」と「ヴァンダービルト」の揺れ、「…事なでのす」、「為に」と「為めに」の揺れなど、誤記が多い。その分勢いはある。
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